【襟付きで「きちんと見え」】

ジャケットを選ぶ

外出の自粛が続くが、近所のちょつとした散歩でも、お気に入りの上着があれば、気持ちが明るくなる。最近はやりのオンライン通話でも、きちんと見えて重宝する。そんなカジュアルなジャケットの選び方や着こなしを、東京・神楽坂のセレクトショップ「ケイズ」代表でシニアに向けたファッションを提案する佐藤恵子さん(73)に聞いた。

3月に「ケイズ」を訪れると、都内の女性(79)が淡いグリーンのジャケットをはおり、佐藤さんと合わせる服を相談していた。化学繊維のニット生地で、柔らかく体に沿う。女性は「色がきれいで、襟がかっちりしすぎなくていい」と購入した。

綿や化学繊維などソフトな生地だったり、ストレッチがきいたりした襟付きのジャケットを「ソフトジャケット」と佐藤さんは呼び、店でも手に取る人が多い。

30年来トレントをみてきた佐藤さんによると、近年、服装のカジュアル化か進み、従来のスーツ地のジャケットは堅い印象となり、ソフトジャケットが主流になってきた。体形が全体的に崩れたり、太りがちだったりするシニア世代も着こなしやすい。「柔らかい生地で裏地のないジャケット」が選ぶポイントだという。

お店ではできるだけ試着してほしいという。「品よくほっそり見せるためには、体にあったサイズが大事。ご自身の体形より大きいサイズの服を着ている方を多くみかけますが、楽な一方、体が大きく見えてしまいます。着た時に身体の線が出ず、ほどよいゆとりがあるものがいいです。袖が長すぎないかも確認してください」。着丈はパンツに合わせやすい、短すぎずヒップが隠れるほどの丈が便利だ。

色はベージュやパステルカラーなど淡いと舂らしく、黒やネイビーはベーシックで季節を問わず、かっこよくマニッシュにも着られる。

ジャケットの色にかかわらず、インナーには白のTシャツやブラウスがおすすめだ。洋服の色合わせは難しく、インナーに色ものをもってくると、ジャケットとのコントラストが強くなる場合があるという。首が詰まりすぎず、鎖骨が少し見える程度の襟のあきのTシャツは、顔が明るく見え、清潔感がある。色を取り入れたい時は、ストールを巻いてポイントにすると効果的だという。

柄物のブラウスを合わせる時は、柄のうち1色とジャケットの色を合わせるとシックにまとまる。アクセサリーは、高級感のあるものより、大ぶりなプラスチックやウッド(木製)などのロングデザインのネックレスでカジュアルダウンすると洗練される。

佐藤さんは「コロナで気持ちが沈みがちですが、服をすてきに着ると不思議と気持ちも晴れ晴れするものです」と普段着のおしゃれを提案する。

また、自分で服をコーディネートするとき、意外に重要なのが日頃の整理・収納だ。ライフオーガナイザーの林智子さん(43)によると、服を選びやすくするには「つるす収納」がおすすめという。

クローゼットやハンガーラックの端から、ジャケットなどの上着、次にブラウス、ニットなどトップス、さらにパンツ、スカートなどのボトムスと順に並べ、さらにそれぞれのアイテムの中で色ごとに分類するといい。ストールやスカーフもハンガーなどにかけてつるすことができる。

量はラックの8割が目安。ぱんぱんにかけると着たい服が埋もれてしまう。「定期的に手持ちの服を見直し、自分が着たい『1軍』だけを残すとすっきりします」と林さん。着ない服はたいていサイズが合わないか着心地がよくないので、処分に迷う場合はI度着てみるといいという。(畑山敦子)



(出典:朝日新聞、2020/04/25)

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