【冷えを防ぐ 食事や服装など生活習慣の見直しから】

手や足などが冷えてつらいという人は少なくありません。冬だけでなく、冷房が使用される夏場でも同様です。日常生活でどんな点に気をつければよいのでしようか。

厚生労働省の2016年の国民生活基礎調査によると、「手足が冷える」という自覚症状のある大は、人口1千人当た りで女性が32・7人、。男性が14・6人。この値は年齢が高くなるほど大きくなり、65歳以上に限ると、女性が65・2人、男性が41・3人だった。

「冷え」の症状を訴える患者に対し、漢方を中心とした治療を長年行ってきた愛誠病院上野クリニックの新見正則医師によると、冷えを感じる部位としては手足だけでなく、背中やおなかもある。ただ、「冷たい」という自覚症状がある人の中には、実際に体温が低い人とそれはど低くない人がいるそうだ。

手足の温度は料理用の温度計などを手で握ったり、足にはさんだりすることで計れる。新見さんは実際に体温が低い人に対して、しもやけに効果のある漢方を処方することがあるが、必ずしも低くない人は服薬をしなくても、食事、運動、服装、入浴などの生活習慣を見直すことで一定の効果が得られるという。

食事は特定の食材に偏らないようバランスに配慮して3食きちんととるのが望ましく、なるべく温かいものを食べるようにしたほうがよい。体を動かすことも重要だ。散歩をしたり、階段を上ったりして、ジワツと汗をかく程度の運動を日頃から心がけたい。

服装にも気をつける必要がある。冬は手袋やマフラーのほか、腹巻きを利用するのがよい。ただし、暖房がきいている屋内や電車の中で厚着のまま過ごすと汗をかき、寒い外気にさらされたときに体が冷える。屋内と屋外に大きな温度差があることなどを意識しながら、「いかに上手に汗をかかないかを考えることが大事」と新見さんはアドバイスする。

入浴も体を温める効果がある。シャワーよりも湯船につかるほうが有効で、就寝の1時間くらい前に入れば、眠るまで効果が保たれやすい。(出河雅彦)



(出典:朝日新聞、2019/03/16)

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