【朝ご飯の効用 体内時計をリセツトして、病気の予防に】

ダイエットのために朝ごはんを抜いたり、忙しくて食べる時間がなかったり。朝ごはんを抜くことは、体にどんな影響があるのでしょうか。

「朝食を抜いても、ダイエット効果は期待できない」と話すのは、名古屋大の小田裕昭准教授(時間栄養学)だ。朝食を抜けば、かえって太りやすい体質になる恐れがあるという。

小田さんらはラットの実験で、朝食を抜くと、体脂肪がつきやすくなることを確認した。体温が高い時間も短くなっており、体温調節に関わる体内時計が乱れたとみられる。さらに調べると、脂質の代謝を担う体内時計も乱れていた。朝食を抜くことで、エネルギーの消費量が減り、脂質の代謝も乱れるため、脂肪がつきやすくなる、とみられるという。

人間でも、朝食を食べない人たちは太り気味でメタボリックシンドロームになりやすく、2型糖尿病や心臓病、脳卒中となる危険性も高いことが指摘されている。小田さんは「朝食を食べることは体内時計をリセットし、メタボリックシンドロームなどの予防につながると期待できる」と説明する。

それでは、どんな朝食が良いのか。管理栄養士で女子栄養大学生涯学習講師の塩沢和子さんは「体内時計をリセットするには、糖質とたんぱく質、食物繊維をきちんと食べることが大切」と話す。

たとえば、和食なら、ご飯のほか、たんぱく質がとれる焼き魚、食物繊維が豊富な青菜のおひたしやオレンジ、といったメニューを挙げる。食物繊維が多いワカメや、きのこをみそ汁に大れるのもおすすめだ。洋食なら、パンに、卵入りの野菜スープや果物をあわせる。

時間がなくても、糖質にたんぱく質を加えるようにしたい。ご飯なら卵や納豆をかける。チーズトーストや、牛乳と卵を使うフレンチトーストもおすすめだ。サラダがなければ、野菜ジュースでも良い。塩沢さんは「年代別で見ると、朝食を食べない人の割合は20代で最も高い。将来の生活習慣病を防ぐためにも、朝ごはんはしっかり食べてほしい」と訴えている。(福地慶太郎)



(出典:朝日新聞、2019/03/09)

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